シン・ゴジラ観ました2016/08/14 23:15

シン・ゴジラ』を観てきました。
あまりネタバレはないと思いますが、ネタバレされたくない方はご注意ください。

パンフレット

映画館に行くのは2012年のヱヴァQ以来です。どちらも庵野秀明監督作だというのは偶然ではないでしょう。私にそうさせるものがあるということです。
ゴジラ新作を観るのは『ゴジラ2000ミレニアム』以来です。それ以降のミレニアムシリーズは劇場以外のメディアでも見たことがありません。VSシリーズ(平成ゴジラシリーズ)でも辛い点はあったのですが、ゴジラ2000ミレニアムは劇場で見てる時から自分の中でツッコミまくりで、観てられないと思ったので。(それでもゴジラ2000ミレニアムのDVDは買って、TV放映も見た記憶が) ハリウッド版ゴジラ(2014)も気にはなりましたが、後からBDで見て劇場まで行くほどでもなかったなと。その点ではシン・ゴジラは劇場へ観に行った甲斐がありました。

劇場はヱヴァQと同じくTOHOシネマズ梅田でスクリーンはTHEATER3。8月12日のチケットが購入可能になってすぐ予約しましたが、当日の朝に見ても席は余裕でした。特別な仕掛けのない普通のスクリーンですしね。大阪界隈ではTOHOシネマズなんばがMX4Dで上映しているので、そちらに行くんでしょうね。私はわざわざなんばまで行きたくないというのもありますが、素の映画を観たいというのもあったので。

で、感想。

大きな魅力はリアリティでしょうか。勿論、フィクション故の嘘はありますけど、今の日本にゴジラが現れたらどうなるのか、政府が、自衛隊が怪獣に対応するとはどういうことなのか。政府は法整備されないと動けない、自衛隊は武器の使用許可がないと攻撃で出来ない。当たり前のことなのですが、その辺をリアルに描いています。
技術的、科学考証な面ではVSシリーズのスーパーXの様なスーパーメカが登場せず、自衛隊、米軍とも現用兵器(たぶん)で対応します。でも、熱核兵器(水爆)って、現在も発射可能な状態で配備されているんですかね。他では巨大生物の陸上活動について作品中で言及しているのも目新しいように思いました。(私が見てない怪獣モノで言われているかもしれませんが)
これらのリアリティ、特に政治劇は従来のゴジラシリーズで少なくない割合を占めたであろう若年層にとっては敷居を高くしているでしょう。それでも、それが作品の魅力を上げていると思います。「おとなのゴジラ」になってしまったのだとしても、作品としては成功でしょう。

特撮はミニチュアワークとCGのハイブリッド。ミニチュアワークに関しては『巨神兵東京に現わる』で残念に感じたので、あまり期待していなかったのですが、予算が(潤沢でないにしても)あれば、良い物ができるんだなと。まぁ、特技監督がいるのも大きいんでしょうけど。ゴジラは巨神兵でしたが。

オリジナルへのオマージュが入るのはいいにしても、伊福部サウンドが入るのは監督の本意なんでしょうか。私的には戦闘シーンで宇宙大戦争マーチが流れたのは体が熱くなりましたけど。観賞後にサントラ買ってしまいました。

満足の行く作品でした。劇場で2度目は見ないでしょうけど、BD買って観たいですね。

興行的にも成功しそうだとか。だとすれば、東宝としては続編が欲しいところでしょうけど、本作は一本目(世界に初めてゴジラが現れる話)だからこその魅力もあると思うで、続編は無くて良いんじゃないかと思います。というか、そろそろ「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」観たいです。

ゴジラ昭和シリーズBD2014/08/17 23:40

盆休みも終わりです。この休みに久々に特撮のBDを購入して、観ました。アニメの積みBDはそれこそ山のようにありますが、ソレはソレ、コレはコレというコトでw

ハリウッドの新作GODZILLAが公開されています。ゴジラ第一作から60周年でもあります。60周年というコトで、既存のゴジラシリーズBDが値下げされて6月に、初BD化タイトルが7月に発売されました。昭和シリーズと言われる「ゴジラ(1954年版)」から「メカゴジラの逆襲」までは15作ありますが、これまでにBD化されていたのは3作だけと少ない状態でした。平成シリーズは全7作がBD化されていました。素材が新しい方がBD化しやすいのでしょうけど。でも、そういう意味ではミレニアムシリーズもBD化しやすいハズですが、こちらは6作中3作のみだったのは人気の差でしょうか。

まぁ、その辺はともかく、今回は昭和シリーズの初BD化タイトルから2本購入しました。

ゴジラ昭和シリーズから2本


・ゴジラの逆襲

昭和シリーズ二作目。第一作の大ヒットを受けて、急遽作成されたタイトルとのこと。撮影期間は3ヶ月に満たず、邦画全盛期の過密スケジュールにおいても十分とはいえない製作期間で、第一作と比べれば見劣りする部分があるのは仕方のないところでしょうか。
メディアとしてはDVDをゴジラDVDコレクションIとして持っているハズですが、まともに視た記憶がありませんw

本作ではゴジラの敵としてアンギラスが登場します。以降の怪獣対決モノの始まりと言われるようですが、次作のキングコング対ゴジラ以降とはまだ異なる作品と言えると思います。クライマックスが怪獣同士のバトルではなく、人間とゴジラの戦いになっています。次作以降は人間が色々画策してはいますが、怪獣同士のバトルで終わるという形が定着しますから。そういう意味では本作はまだ第一作の流れをくんだ作品と言えるでしょう。
後に続くという点では、本作では大阪城が壊されますが、キングコング対ゴジラでは熱海城、モスラ対ゴジラでは名古屋城、三大怪獣地球最大の決戦では松本城と城が壊されるシーンの始まりと言えそうです。(その後、城の破壊シーンがなくなったのは予算の都合ですね。)

BD化という点では第一作がBD化に際して入念なリマスター化されたのと較べると、画質的にはずいぶん劣るように思います。フィルムのキズも散見されます。上述のようにDVD化時の画質は覚えていませんが、そこから単にBD化(ハイビジョン化)されただけなんでしょうかね。


・怪獣総進撃

全ゴジラシリーズ通じて一番思い入れのある作品と言えます。
オリジナルを劇場で観ています。当時4歳だったので詳細は覚えておらず、お話にも興味はなかったでしょう。怪獣がたくさん出る映画を喜んでいたかと。ムーンライトSY-3号も記憶に焼き付いたようで、この映画の絵(のつもり)を書いた時に「ひこうき」(名前は覚えていなかった)を一緒に描いたのを後から見た記憶があります。今のようにビデオで手軽に観返すことのできない時代。雑誌などの記事でしか追体験ができなかったので、思い出の中で美化されていた点もあったかとは思いますが。
メディアはLDとDVDを持っています。DVDは何度か見ていて、BD化されないのを残念に思っていました。大人になってから見なおしても、お気に入り度は変わってません。

時期的にはウルトラQ、ウルトラマンから始まった第一次怪獣ブームの末期。怪獣映画の観客動員数は低迷を続けていて、東宝はこの作品をもって予算のかかる怪獣映画を終わりにするつもりだったそうです。というわけで、総決算とも言うべき作品が作られました。これまでゴジラシリーズやソレ以外の映画に登場した多くの怪獣が登場します。企画時のタイトルが「怪獣忠臣蔵」だったので、揃い踏み的な作品ということでしょう。予算のかかる都市破壊シーンを外した作品が続いていたのに較べると、特撮に気合が感じられます。これまでの作品では宇宙に逃げ帰ったキングギドラも絶命し、その体は地中に没するという、正に「終わり」の描かれ方です。
一方で子供向け作品化も見られます。前作までは併映が大人向けの非特撮映画でしたが、本作は併映が特撮映画「海底軍艦」(短縮版)とアニメ「海ひこ山ひこ」になっています。(この「海ひこ山ひこ」は全く記憶にありません。年齢を思えば無理の無いことですが。)また、内容的にも冒頭3分台でゴジラが登場するという、子供を飽きせさせない構成になってると感じます。勿論、この作品にもSFとしてのしっかりとしたストーリーはあるのですが。
結局この作品が予想外の興行収入を上げたため、怪獣路線は継続されることになりますが(でも、観客動員数自体は前作より落ちているらしいのですが)、次作以降は「東宝チャンピオンまつり」の一作として、低予算化作品が作られるようになり、必ずしも評価の高くない作品が生み出されることになります。

この作品もBD化としてのクオリティアップはさほど無いのかもしれませんが、素材の状態が上記の「ゴジラの逆襲」よりかなり良いです。怪獣が揃い踏みする富士の裾野の戦闘シーン(といっても、主に戦うのはゴジラ、アンギラス、ゴロザウルスですが)はハイビジョンで見る価値があると思います。


新作GODZILLAは劇場で観ずに、BDで観るコトになりそうです。気にはなるのですが、劇場に足を運ぶのが面倒で。ダメすぎですね。

スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX2011/09/19 15:10

「映画・特撮」カテゴリ、2つ目の記事です。
お題は「スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX」です。

スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX

連休前の16日に発売され、熱心なファンならこの連休に一通り以上に観た方もおられるかと思いますが、私はエピソードⅣをさっき観たところです。
ストーリーの順序ならファントム・メナスなんでしょうけど、やっぱり最初のスター・ウォーズといえばエピソードIVです。(最初に公開された時は単に『スター・ウォーズ』でしたが)

オリジナルの『スター・ウォーズ』が公開されたのは私が中学生の時です。それまでは映画といえば地元の映画館で見るものでしたが、この時は梅田まで見に行きました。(地元ではロードショーをしてなかったので) 映画館は今はない阪急プラザ劇場でした。(電車が通ったら振動が伝わる映画館でしたね)
「帝国の逆襲」は地元の映画館で観て(併映は「男はつらいよ」w) 「ジェダイの復讐」はまた梅田で見ました。友人とも観に行って2回観ましたね。
1997年に公開された「特別篇」(STAR WARS TROLOGY)も全部観ました。
エピソードI~IIIの時代に入ると、エピソードIは映画館に観に行きましたが、IIとIIIは「どうせメディアを買うから、メディアが出てから観よう」ということで、劇場には足を運びませんでした。これはスター・ウォーズへの興味が薄れたというわけでもなく、アニメについても同様でしたね。まぁ、アニメは劇場用大作が作られにくくなってもいましたが。

さて、メディアの購入ですが、エピソードIV~VIとエピソードI~IIIを一緒にすると順序をよく覚えてないので、分けて書いてみます。
エピソードIV~VIのオリジナル版はまだ金のない学生時代だったので、メディアは買ってません。「特別篇」はLDボックスを買って、DVDボックスも買いました。オリジナル版と特別篇が収録された「スター・ウォーズ トリロジー リミテッド・エディション 30周年記念特製缶BOX」も購入。(Amazon限定だったんですね) 買ったほどには観てないんですがw
エピソードI~IIIはファントム・メナスがDVDに移りつつある時期でありながら当面DVDは出ないということで、LDを購入。そしてDVDも購入しました。以降、「クローンの攻撃」と「シスの復讐」は上述のようにDVDが初見となりました。
「クローン・ウォーズ」は劇場版、アニメとも別物だと思ってるので、手を出してません。

今回のBD化では特別篇から更に変更が入ってるとのことで、「ジェダイの帰還」(と今は呼ばれる)でのダース・ヴェイダーのセリフの追加については物議を醸しているようですね。私はセリフを憶えるほどのファンではないので、特に否定的ではありませんが、まだ観てないのでなんともですね。
改変してない特別篇のBDや、オリジナル版のBDを望むファンもいるんでしょうけど、制作側は良しとして改変を行ってるわけですから、そこまで出すこともないと思いますが。
で、久し振りに見たエピソードIVですが、やっぱり面白いですねぇ。ダース・ヴェイダーは生きていて、後の構想もあった状態とはいえ、一番ハッピーエンドなお話ですしね。
作られたのはハリウッドにCGによる特殊効果が入る前、パソコンなら8ビットだった時代です。「特別篇」でCG映像も追加されていますが、基本はミニチュアワークで、液晶モニタもなく、CGといえば、デススターの攻略について説明する画面が主なものですね。スター・ウォーズシリーズが作られる間に映画(特撮)の作られ方は大きく変わりました。CGで作られる世界はそれはそれで良いんですが、東宝特撮の着ぐるみ怪獣映画(昭和ものですよ)を観て育った人間としては物を写して作った映像はCGワークとは違う魅力がありますね。